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「貴方は本当に、幸せそうに笑いますね」
他愛のないおしゃべりをしながらいつも笑みを絶やさないスカイ・ペガサスに思わずそんな言葉が漏れた。
「ええ。好きな人の側にいられる……それ以上に幸せなことなんてありませんから」
にこりと笑って首を傾げると、金の髪がさらりと肩を滑る。
長い……長い冬のような孤独な時間を待ち続けてようやく主と再会した今だからこそ、この春の陽だまりのような幸せな笑みを浮かべることができるのだろう。
ヘブンズ・ストリングスがそう言うと、スカイ・ペガサスはふと睫毛を伏せた。
「主は主です。前世も今も、全身全霊をかけてお仕えする方。それはあなただって同じでしょう。『好き』なのは……あなたのことですよ?」
す、と伸ばされた白い手がヘブンズ・ストリングスの頬に添えられた。
(了)
「春色ペガサス」の続きみたいな感じ
2014/06/05
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