ナンバーズの探索に訪れた遺跡は沈黙していた。ひんやりとした石壁に靴音さえも吸い込まれていくようだ。長々と続く廊下の壁にはやはりびっしりと壁画と文字が刻まれていたが、どれも解読不能で最初に訪れたあの天馬の遺跡のように心に訴えかけてくるような感覚はない───ここにはナンバーズはないのだろうか……? ともかく最奥まで行ってみないことにはなにもわからない。そう思いながら歩を進めていくと、不意に通路の奥の暗がりから人の呻きのような声が聞こえた。
「……!? だ、誰かいるのか!?」
ナンバーズを守る精霊か、あるいはアストラル達に先を越されていたのか───身構えつつ誰何の声を上げると、暗がりに身を潜めたままのそれが逆に問うてきた。
「……ドルベ…? なのか…?」
彼にもその声に聞き覚えがあった。
「──その声は、我が友、ナッシュではないか!?」(バリアン山月記・了)
2013/05/12 初めて色付けたドルベちゃん
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2013/06/17 ついったアイコン用 ----------------------------------------
2013/06/24 故郷の空まで続く
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2013/07/08
マッハさんは「わあご主人顔ちかーい」とか思っている。たぶん。
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