◎魔界◎

※注※
いわゆる18禁です。
メモ帳で適当に打った本当に適当なエロテキストです。
本当に都合良く設定その他を捏造しています。
でもエロ書き慣れてないのでヌルいです。
そんなんでよろしければ下の方にどうぞー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







……こうしてまた、目覚める時が来ようとは……。

ゆっくりと浮かび上がる意識。
過去何千年と繰り返してきた目覚めの時。

……まだ、消えてはいなかったのだな……。

創造主が消えた時に、共に消えていなくなるはずだった。あの時……「魔王」と「魔王を倒す勇者たち」として対峙した万魔殿での戦いの折に、少年の脇腹に喰い込んだまま知らず体内に残された爪の一欠片が依代となっていたらしい。宿主である少年はその存在に気付いていないようだった。
意識の触手をそろりと伸ばす。

レガイアのどこかの街。
少年は独りで暮らしている。
あれから……

……三百年? ……まさか……。


少年の意識を探ると、朧気ながら記憶と感情が伝わってきた。

魔獣とガイアの消えた世界で、何故かただ一人魔法の力を残したまま。
元々遅かった身体の成長が完全に止まってしまったこと。
変わっていく世界と変わらない自分。
疑問、焦燥、……やがて静かな諦め。
そして奥に秘めた、三百年の時を経ても変わらなかった恋慕の情 ───

──── リゼル……リゼル!

たまらずに少年の意識に直接話し掛けると、少年は弾かれたように空を見上げた。
「……ルシフェル………!?」
意識下だけでの逢瀬……多くを言葉にしなくとも、ルシフェルの思考も伝わったようだ。
「本当に……いるんだ、ここに……?」
少年は自らの左の脇腹を軽く撫でる。
────ああ……ここだ……目覚めた……ここにいる………!
「…っ……痛っ……!」
──── す、すまない、大丈夫か……?
ルシフェルの強すぎる感情は、少年の体内の依代から物理的な力をも伝えてしまうようだ。冷静になるよう自分に言い聞かせ、少年に謝意を伝える。
──── 私の所為だろう……お前の、その魔力と身体は……
永遠に滅びと再生を繰り返すように創られた生命力は爪の欠片にも宿り、少年に影響を及ぼしてしまったのだろう。
──── 或いは、私と交わった時に受けた精か……
少年の心臓がどきんと跳ねた。少年にとっては遥か昔のことであろうルシフェルとの行為を思い出してしまったようだ。
二人の記憶が交差する。

押さえ付けた細い手首。
視界を覆う淡紫の三対の翼。
乱れかかる長い髪。
途切れがちに名を、呼ぶ……

──── ルシフェル!人の心読まないでよ!!
少年が声には出さずに抗議してきた。
────…………
ルシフェルは記憶を閉じ、会話だけができるように意識する。
──── ルシフェル……目覚めたんなら、また……甦ることもできるの……?
──── ……そうだな…
かつてのルシフェルの肉体を構成していたのは、旧遍在者が地球に満たしたガイアだった。今はもう、彼もろともに消え去って久しい。
──── ……ガイアの代わりにマグネタイトを満たすことができれば、あるいは……
──── マグネタイト! それ、僕のでもいい……?
──── ああ、お前のならば充分だろう。
充分どころか、少年の生体マグネタイトがあればルシフェルが3体くらいは創れるかもしれない。ルシフェルの爪の欠片が消えずに残ったのも、少年の体内に満ちたマグネタイトの力だった。
ガイアなどというまやかしとは違う、この星の生命体や星そのものに元々備わる「活きている」エネルギー。純粋な鉱石として結晶したマグネタイトは屍となった魔獣を甦らせることもできた。
……ならばこの魔王を爪の一片から再構成することもできるのではないだろうか。
生き物の持つ生体マグネタイトには個体差があったが、生まれつきのものなのか少年のそれは質も量も飛び抜けていた。動物や魔獣と会話をし、ガイアで得た魔法の力をさらに強力にし、消費しては回復する高濃度マグネタイトをサイクルすることで肉体の老化を───すなわち成長を遅らせていた。
同時にそれは魔と名の付く者にとっては最高の馳走でもあり、自我と理性を総動員しても誘惑に抗えなかったルシフェルは、少年を───…… 





*************
──── 本当に、やるのか……?
「勿論。このままじゃ、あんたに触れることもできないし」
──── 「魔王」を復活させるなど……
「ほんと、正気の沙汰じゃないよね」
呆れたような、皮肉のようなルシフェルの言葉に、少年は軽く笑って返した。
少年が一人で暮らしている街外れの小さな家。ルシフェルと話し、家に戻った少年は早速魔王復活の儀を執り行おうとしているのだ。
「元の姿に戻るには、しばらくかかると思うけど……」
少年が用意したものは、何の変哲もない食用の鶏の卵とナイフ。それを目の前の床に揃えて置く。
「復活した後のことなんてどうでもいい。僕はただ、あんたにもう一度……」
最後までは言わず、少年はおもむろに服を脱ぎ捨てる。少年の右手が、左の脇腹に残る傷を撫でるのを、同調しているルシフェルも感じた。
──── 傷が、残っていたのだな……
「……そうだよ……あんたの残した刻印だ。これが消えなかったから、僕は……」
──── リゼル、
「……………」
床に膝をつきナイフを手に取った少年は、それを思い切りよく自分の脇腹に突き立てた。
──── ……ッ…………!
灼けるような痛みを、ルシフェルも自分のもののように感じる。
「…ル、シ、フェル……!」
──── リゼル、……ここだ……ッ…
肉と内臓の隙間から魔王の爪の欠片が摘み出される。
「た、たまご……」
少年が震える手で傍の卵を取り、血に塗れた爪の欠片をぷつ、と殻に押し込むと、そこはすぐにマグネタイトに満たされたルシフェルの胎となった。
「ルシフェル……だ、いじょうぶ……?」
外界に晒されたとはいえ一瞬のことで、消えていなくなることは免れたようだ。
──── 私のことより、お前は……
「ぼく、は、へいき………ほら……もう……」
脇腹の傷がたちまち塞がっていく。治癒の魔法を使ったわけではない。
「今は治そうと思って直してるんだ………けど……」
さすがに流れた血が戻るわけではないので苦しそうに息を継いでいる。
「治そうと思わなくても……そのうち自然に…治る……」
魔法の力も治癒の力も、ルシフェルがいたからだと思ったけど、そうでもないみたい……と呼吸を整えながら少年は呟いた。血を拭うとそこにはもう傷はなく、ただルシフェルの付けた古い痕だけが何事もなかったかのように残されていた。
──── ……そうか…………
「……ルシフェル?」
──── リゼル……少し、眠る………
やはり少年の体内とは違うようだ。ルシフェルは意識が遠のいていくのを感じた。
「大丈夫、ルシフェル……消えたりしない。僕が……必ず………」

 


*****************

………揺籃

陰の月での冷たい眠りとは違う

 



声がする 



────   早く………早く、



  温もりと心音

     以前にも聞いた気がする



──── ……早く、もう一度…………



 待っている


             「このせかいは あなたを 祝福します」

 



        それは女神の最期の声、そして………

 

 

 


*****************

立ち上がる。
三対の翼を広げる。
身体に満ちる魔力。
何もかもが元通りだった。
「……素晴らしい………!」
「ルシフェル……」
魔王は足元に座り込む少年を見下ろした。
「リゼル……。まさか、こんなにも完全に元の姿に戻れるとは……」
割れた卵の殻を踏み、ルシフェルは少年に近付いた。
「そうだよ……だって、僕が望んだんだもの。僕が思い描いた。ルシフェルの姿と力を…」
そうしてひと月の間毎日注がれた少年の生体マグネタイトで、昔どおりに「創られた」のだ。
少年の前に跪き手を差し伸べると、縋りつくように少年が抱き付いてきた。
「ルシフェル……!」
背を抱き返すと、小さな身体はすっぽりと腕の中に収まった。
人間の温もり……何千年も生きてきた自分が、この少年に触れて初めて知ったもの。
眠りに就いていたルシフェルには一瞬のことだったが、三百年が人間にとって尋常でない年月であろうことは想像できる。そんな年月を生き延びただけではなく、姿もルシフェルへの思いもそのままであり続けたというのは一体どんな采配だというのだろう?
──── ルカ……お前は知っていたのか……?
今は世界を見守る遍在者となったかつての仲間を思う。「神」の意図ならばそれは「奇跡」と言うのかも知れない。
「でも、待っていたわけじゃなかったんだ。ルシフェルはもう消えていなくなったものと思ってたから……、待つことも望むことも、何もなかった。僕はただ……生きていただけ」
ルシフェルの腕の中、リゼルは静かに言った。
「ルシフェルは良かったの……?」
「何がだ?」
「何も訊かずに甦らせちゃったけど、本当は消えたいって願ってたんじゃないの? たまたま僕の中にいたせいでまた目覚めたけど、本当は……」
静かな瞳でリゼルは見上げている。
ここで自分がまた「消えたい」と言えば、少年は承知するというのだろうか。
今はマグネタイトの供給を断たれればそう長くは保たず簡単に消えることができるはずだが……
「………………」
ルシフェルの沈黙をどう受け取ったのか、リゼルはぎゅっとしがみ付いてきた。
「……ごめん……やっぱり、いやだ…。もう、消えないで……お願い」
三百年前にもそう言っていた。
マグネタイト目当てで自分を襲い犯したルシフェルを、何故か少年は慕うようになった。人間の心理はわからない……ルシフェルがそう言うと、少年はただあんたの翼が綺麗だったから、と笑うばかりだった。
それでも、ルシフェルも次第にマグネタイトや身体だけではなく少年との交わりを愉しむようになっていた。行為の後疲れ果て腕の中で眠る少年の寝姿に性欲ではない感情を覚えた時、これが人間の言う愛おしさというものなのかと、自分にそのような感情があったことに狼狽えたりもしたものだったが、元々備わっていたものが目覚めたのか、それとも人間たちと行動することで芽生えたものなのか……いずれにせよ「悪くはない」というのが正直な思いだった。
絆された……とでも言うのだろうか。襲い、奪い、征服したと思っていたが、実は囚われたのはルシフェルの方だったのだ。その言動の一つ一つ、見上げてくる瞳から目が離せなくなっていた。今もそうだ。レガイアと同じ、青い色の瞳が自分だけを見つめている。
「リゼル………」
愛おしい。三百年の眠りの中で、自分もその思いを失わずにいたことが嬉しかった。三百年前、消えるなとリゼルに言われた時は、それに答えることができなかった。創造主がいなくなれば自分も消えることは分かっていたから。
しかし今は……
「…今の私を生かすのも消すのもお前次第。お前が望むなら、私はお前の側にいる……」
「………………………」
「正直なところ、しばらくは消えずにいられたらと思ってはいるがな……」
「…ルシフェル!」
少年の瞳が見開かれる。委ねられるのではない、ルシフェル自身の意志を聞きたかったのだ。
「それじゃ……」
「ああ…。消えない。私はお前と共にある。……約束する」
少年が目を閉じたので、ルシフェルは口付けを落とす。誓いのキスだ。
「一人で過ごしてきた三百年より、このひと月の方がずっと長かった……。待ち遠しいだけじゃなくて……もし卵を壊してしまったらとか、僕のマグネタイトが足りなかったらとか、そもそも本当に復活するんだろうか、とか……不安で」
少年の瞳が揺れる。
「ずっと何も持っていなかったから、失うことへの不安を感じることもなかったんだ……。ルシフェルの卵を手に入れて幸せなはずなのに、失くしてしまったらって考えると不安で、苦しくて……」
「リゼル……」
ルシフェルは少年を抱き寄せた。
「……ルシフェル……」
少年も甘えるように抱きついてくる。
「お前がそんな不安を感じなくなるまで……何度でも……何年も、何百年でもこうして抱き締めてやろう……」
「約束だよ……?」
「ああ……。私とお前が、共に消えていなくなるまでずっと………」




──── それはつまり、永遠にでも。






********************
「あっ……あ……ん、………やぁ……っ…」
「リゼル……っ……」
三百年変わらず幼いままの肢体を組み伏せる。
感じやすい箇所も抑え気味の嬌声も以前と変わらない。
慈しみ快感だけを与えてやりたいという思う一方、思うさま刺し貫いて凌辱しマグネタイトを喰らい尽くしたい衝動にも駆られる・・・。悪魔としての本能までも失わずにいるのは、これもリゼルが望んだことだったのだろうか。
先ほどリゼルが放った精液を絡め、指を差し入れる。
「やっ……あぁ……っく…… 」
思ったよりも固く、リゼルは辛そうだ。
「…だって……こんなの、久し振り…すぎて…っ……ショコラフェスP」
三百年ぶり……ということなのだろうか。
「…当たり前、じゃない……こんなこと……」
「……そうか……」
それでも指を増やし、ゆるゆると拡げていく。
「あ、あ……っ…ルシフェル……も、もう…いい……」
足りないのではと思ったがリゼルが早くとねだるので、その身体を仰向けにし両脚を抱え上げる。小さいなりに勃ち上がっているリゼルのその奥、ゆるやかに解けだしたそこにルシフェルが自身を宛がうと、それだけで身体がびくりと震えた。
「リゼル、力を抜け……」
「ん……う、ん……」
リゼルが大きく息を吐いたのを見計らい、先端を差し入れる。
「…う………っく……」
「リゼル……」
「あ、あ……ルシフェル……」
焦らしてみたところで、痛みを感じているならどちらにしても同じだろう。逃げようとする腰を捕らえ、ルシフェルは一気に身を進めた。
「やあぁ…っ……! っあぁ……は……あ、ああ………っ…」
狭いと思っていたそこは驚くほどすんなりとルシフェルを受け入れた。奥は熱く柔らかく、入口はルシフェルを咥え込んで逃さない。
「……くっ…リ、リゼル……っ…」
自分の身体の感覚全てがそこに集約されていく。全身でリゼルを感じる。柔らかく包み込む体内と、苦痛と快感の混じった吐息、肩に縋り付く指の一つ一つ、汗の匂い、喘ぐ声、目の端に浮かんだ涙を舐め取る、五感の全てで。
「…ル、シ、フェル……」
リゼルがうっすらと目を開けた。
「もう、いっぱい……だよ……」
うわごとのように呟いている。
生殖ではなく性欲ではなくただ相手を感じたいだけ。
もとより形ばかりの「魔王」にはそんな機能など必要なかっただろうに、人間だった自らに似せて創造してくれた今はなき「神」に感謝すらしたいくらいだ。
「リゼル……」
「ん……んっ、……やっ…あ、あぁっ……」
軽く腰を揺するとそれに合わせて声が上がる。
「あ……っ……あ、はぁ……ん……あ、ぁ………」
一度引き、ゆっくりと差し入れると、深い溜息のような吐息がこぼれた。
ルシフェルの動きとリゼルの声が紡ぐ閨の奏曲……深く繋がったまま、しばしルシフェルがそれを味わっていると、
「……ね……ルシフェル………もっと………」
リゼルがルシフェルを求めてきた。その甘い声に抗えるわけがない。
「……ああ………」
脚を抱え直し、腰を少し落とすと、そのまま一気に突き上げた。
「やっ…ああ……っ……! あっ、あぁ………やあぁ…っ……!」
魔性の力を帯びているかのような艶っぽい嬌声がルシフェルを昂らせる。
激しく突き上げ、啼かせ、自らもそこへ近づいていく。
「はぁ……っ…あぁ……あ、ん……っく…う……や、あぁ……っ……!」
ひときわ高い声を上げたリゼルがびくんと背を反らして達し、次いでルシフェルも少年の中に熱い液体を吐き出した。
「……は、あぁ……ルシ、フェル………」
昇りつめた少年のマグネタイトは極上の味わいで、あの卵の胎内にも匹敵するほどの濃さでルシフェルに浸み込んでくる。これが自分だけのものであるというなら、この世界に生きるのも悪くない……。
「リゼル……」

抱き締める。縋り付く。
少年は三百年のルシフェルの不在を埋めるように。
ルシフェルは数千年の無為だった生を満たすように。





ルカ、見てる……?と、ルシフェルの腕の中で少年が呟いた。

 






《END》 ...2009/12月くらい ... UP 2010/08/17




 


UPするために久し振りに見たら、自分どんだけリゼルに夢見てるのかと!
リゼルの生体マグネタイトは小説版のユミコ並みだといいと思っている。
もう魔王の嫁でいいと思っている。
ああ、うん、すいません、しばらく離れてたけどやっぱり新約1大好きです。
ルシフェル様大好きです。幸せになりたい……(自分が。)

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