闇夜に灯る |
※R18というか微エロ、アルシュータさんが女子です。 「アルシュータ、さん─────」 吐息混じりの囁き声が耳元に落ち、答える間もなくもつれ合って寝台に倒れ込んだ。 「………っ……、待っ…………」 待って、と言おうとして、本当は私も少しの猶予だっていらないのだと気付いた。性急な仕草で腰帯が緩められるのを感じながら私は自ら襟元のボタンを外していった。 ─────ここのところ、二人とも学園の用事で忙しかったから……… 会いたくてたまらなかった。それが叶えられた今は愛おしさだけが募る。 「ん………っ……」 露わになった首筋にゆるりと歯を立てられ、思わず声が漏れた。 同時に乳房を掬い上げるように撫でられて、身体が震える。 「やっ……、セッカ、さん…………」 両脚を割って彼の身体がのしかかってくる。 その肩に手を添えると、手首を掴まれ寝台に縫い止められた。 お互い様だけど余裕がまるでない────そんな時に少し乱暴に扱われるのも私は好きだった。 普段は少し内気でとても優しくて、私といる時は幸せそうに笑ってくれる……そんなセッカさんが 我を忘れたように欲望に支配されて私を求めてくるのは最高の愉悦だった。 ……とは言え私にだってそれを噛み締めている余裕があるわけではない。 首筋から鎖骨へと降りてくるキス、内腿の敏感なところに硬くなったモノが当たってくる。 「あぁ……、………んっ………」 はだけた素肌を撫でる手のひらは、はっきりと感じられるほど炎の魔力を帯びていて、身体の芯まで熱を灯してくる。 元々の魔力の器の少ない私がそれを受け止めるのには全身全霊が必要で───── 「は、あぁ………っ……────や、ん………っ……」 熱くて、とても熱くて、温かい─────………全身が、満たされる─────包まれる。 ─────ねえ、セッカさん………私の熱も………伝わっている? ……セッカさんの炎は、 人見知りで引っ込み思案で、私が好きじゃない私を全部忘れさせてくれる………。 でも、受け止めるだけじゃ物足りない。私だってあなたが好き。 あなたが炎で包んでくれるみたいに……… ─────私の闇は、あなたを夜闇の安らぎで包み込むことができるでしょうか (了)
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